前回に続き、またしても今月東映チャンネルで放送されている東映喜劇シリーズをチェック。
今度は1971年5月に劇場公開された東映喜劇『セックス喜劇 鼻血ブー』という、いかにも下らなさ全開なタイトルです。
仕事が出来ない車のセールスマンで、なおかつどうしようもないほどマッハな男というヘイユウな左とん平が主演なんだけど、周りがあまりにも強烈すぎて何だか気の毒な感じ。
逆に、とん平の手前にいる小池朝雄の表情は無意味なまでに自己主張しすぎていて最高です。
喜劇というだけあって、ホンマの喜劇人も多数出演しており、オロナミンCの大村昆や、
コント55号の欽ちゃんなど・・・。
あ、欽ちゃんの隣にいるのは、『怪談蛇女』で海外でもカルトな人気のある桑原幸子で、今作のヒロインでもあります。
ちなみに、ココで杉本美樹はヒッソリとデビューしています。
(一応はコノ次に出た作品が実質的なデビュー作みたいですが)
もうひとつついでに、とにかく今作は小池朝雄の魅力が満開で、何をやってもいちいち素晴らしいんですよね。
とん平の旧友として登場するのが、実際にカーセールスの道で物凄い売り上げを残した実績のある小松政夫。
でも、今作ではそんな実績は全く関係なくて、マッハな男でも役に立つ道具をセコセコと開発する役柄だったりする。
さらに、東映喜劇としては欠かせない山城新伍も顔を出しており、奥方には賀川雪絵が。
他にも三原葉子やら松井康子やら集三枝子やらが、体張りまくりで好演していますよ。
タコ社長に根岸明美・・・。
またまた脇のほうが随分とアクが強くて、主演が誰かも忘れがちに。
えっと、ストーリーはあまりにもバカすぎるので省略しますが、小池朝雄と桑原幸子好きな方なら確実に楽しめる作品だというのだけは間違いないですね。