AORの代表格といっていいこのアルバムも先月の20日に紙ジャケ化されました。
ジャケの仕上がりとしては定評のあるソニーの制作なので、満足のデキです。
73年にアサイラムから発売されたデビューアルバムの頃から、単なるシンガー・ソングライターの枠を超えたサウンドを展開していましたが、そのクロスオーヴァー感覚がさらに発揮されたのが『ハード・キャンディ』(76年作品)です。
一部にはAORと括られる音楽は軟弱で軽いポップスと見られがちですが、純粋に音を聴くとそれだけではないことが分かると思います。
シンガー・ソングライターの感覚にジャズやソウルのエッセンスが散りばめられた好盤です。
ゲストアーチストもドン・ヘンリー、グレン・フライ、リンダ・ロンシュタット、J.D.サウザーのイーグルス系、デヴィッド・フォスター、タワー・オヴ・パワーのホーン・セクションがバックをしっかりと支え、プロデューサーにはスティーヴ・クロッパー(ギターでも参加しています)を迎え、ドヒニーの繊細な感覚をさらに引き出しています。
リマスターのおかげで音の輪郭がよりはっきりとして、スッキリ感がさらに増しました。
晴れた日に何も考えずに聴くには最適のアルバムですね。
次回もAOR紙ジャケを聴いてみる予定です。